気管支や肺胞から発生する悪性腫瘍が肺癌で、比較的生存率が低く、がんによる死亡原因の中でも胃がんに次いで第2位となっています。男性に限定すれば第1位となっていますので、非常に深刻な問題であることが分かります。
肺癌の罹患率は男性が女性のおよそ3倍になっており、死亡率も同様です。これには喫煙率が関わっており、男性が女性よりも喫煙率が高いことが原因と見られています。吸っているかどうかだけではなく、喫煙の年数や1日あたりに吸うたばこの本数も関わっています。
肺癌の種類
どの部位にできるかによって、肺門型と肺野型の2種類に分かれます。肺門型とは肺門付近にできたもので、肺野型は肺門から離れた末梢部分にできるものです。肺門型は初期症状が出やすくレントゲン写真には写りづらい傾向があり、肺野型は初期症状がなかなか現われないものの、胸部レントゲン写真に写りこみやすい性質を持っています。
組織型で見ると、小細胞肺癌と非小細胞肺癌に分けられます。後者はさらに腺がんや扁平上皮がん、大細胞がんなどに分類されます。もっとも多いのは腺がんで、ついで扁平上皮がん、小細胞肺癌と続きます。
この中でも際立って予後が悪いのは小細胞肺癌です。症状の進行が早い上に転移も起こりやすく、診断された時点で手術が行えない状態になっていることが多く見られます。生存率が非常に低くなっており、根治手術を行えない状態で発見された場合には、もはや完治の見込みがなくなってしまいます。抗がん剤や放射線治療が奏効しやすい性質を持ってはいるものの、これだけで完治するほどに劇的な効果を示すわけではなく、余命を長く保つ程度です。
肺癌の中でも、悪性度が組織型によって異なりますので、これは生存率にも影響を及ぼします。
肺癌のステージは0期から4期までに分けられます。0期がもっとも早期のもので、ステージ4期がもっとも悪化したものになります。この他に、小細胞がんの場合には、限局型と進展型に分類することもあります。
肺癌は治せる病気
死亡率が低いとは言えないものの、初期症状の段階で発見することができれば治癒できる場合もあり、不治の病ではありません。
治療法としては、手術・レーザー治療・抗がん剤、放射線療法が中心となります。それぞれの治療法によって特徴があり、肺癌の種類や症状の進行度によって、適したものが選ばれることになります。また、1種類だけを選ぶのではなく、ベストな結果を得るために複数の治療法を組み合わせることも行われています。
それぞれの治療法は進歩していますので、今後もさらに助かる患者さんの範囲は広がっていくことが予想されます。たとえガンだと診断されても、諦めないでください。
肺癌は予防できる
予防のためには、何と言っても禁煙が重要です。たばこの広告にも書かれていますが、喫煙者の方にとってはたばこを吸うことが生活習慣になってしまっているため、簡単には止められないでしょう。実際、禁煙にチャレンジしては見たものの挫折した経験を持つ方は多いものです。
禁煙補助グッズとしてガムやパッチも販売されていますし、禁煙外来を開いている病院で医師の協力を得てタバコを止める方法もあります。一人の力でどうにもならないのなら、医師の力を借りることを考えてみましょう。
闘病生活を送るようになると、もっと予防に力を入れておけばよかったと後悔するようになるものですが、この段階ではもはやどのように治療をするか、病院選びはどうするかといった問題に集中するしかありません。予防できるのは、罹患する前なのです。
肺癌にならないことが理想ですが、初期症状のうちに早期発見することも完治を果たす上で重要です。そのためには、毎年検診を受けておくことが大切です。検診では、レントゲン写真の撮影や喀痰細胞診を行うことになります。どちらも簡単に行うことのできる検査ですので心配は要りません。
ステージと生存率
症状の進行度を表すのが病期(ステージ)です。0期から4期までに分かれており、数字が大きくなるほど進行した症状となります。
さらに、治療後の経過(予後)は生存率に表されます。生存率とは、5年や1年といった一定の期間を経過した時に生きていた患者さんの割合を示したものです。
肺癌の生存率はステージごとに分けられるのが一般的です。たとえば、ステージ0期と4期では予後が大きく変わるのは当然のことですので、まとめてしまっても適切な結果が得られないためです。
初期症状の患者さんは生存率が高く、末期になれば長期間の余命は望めないことがほとんどになります。したがって、それぞれのステージに合わせた生存率を参照することによって、より実態に近い予測をすることができます。
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